linalg[laplacian] - 式のラプラシアン
使い方
laplacian(f, v)
laplacian(f, v, co)
パラメータ
f - スカラー式
v - 変数のベクトル、またはリスト
co - (オプション) 型 `=` を持つか、または3個の要素のリスト。このオプションは直交曲線座標系でラプラシアンを計算するのに使われます。
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説明
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laplacian(f, v) は f の v に関するラプラシアンを計算します。
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ラプラシアンは v 内の x に対し、2階微分 diff(f, x$2) の和として定義されます。
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3次元で、f が3変数に関するスカラー式で、かつ v が3変数のベクトルまたはリストからなる場合:
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もしオプション第3引数 co が coords = coords_name または coords = coords_name([const]) の形ならば、laplacian は共通に使われる直交曲線座標系に作用します。Maple がサポートする座標系のリストについては ?coords を参照して下さい。
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単位ベクトル a[1], a[2], a[3], およびスケール因子 h[1], h[2], h[3] をもつ直交曲線座標系 v[1], v[2], v[3] に対し、
指定された直交曲線座標系に関するデカルト座標を x, y, z とします。このとき
h[n]^2 = [diff(x,v[n])^2 + diff(y,v[n])^2 + diff(z,v[n])^2], n=1,2,3
が成り立ちます。
f のlaplacian の式は
laplacian(f) = 1/(h[1]*h[2]*h[3])*sum(diff(h[1]*h[2]*h[3]/h[n]^2*
diff(f,v[n]),v[n]),n=1..3)
となります。
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もし、オプションの第3引数 co がスケール因子を指定する3個の要素からなるリストならば、laplacian は直交曲線座標系に作用します。
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他の直交曲線座標系でラプラシアンを計算するには、ルーチン addcoords を使います。
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コマンド with(linalg,laplacian) により、このコマンドの省略形を使うことができます。
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例
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Warning, the protected names norm and trace have been
redefined and unprotected
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laplacian(x^2*y*z, [x,y,z]);
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| (2.1) |
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f := r*sin(theta)*z^2: v := [r, theta, z]:
laplacian(f, v, coords=cylindrical);
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| (2.2) |
は、円柱座標系におけるスケール因子を定義します。
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h := [1, r, 1]:
laplacian(f, v, h);
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| (2.3) |
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g := r^2*sin(theta)*cos(phi): v := [r, theta, phi]:
laplacian(g, v, coords=spherical);
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| (2.4) |
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