Equal(..) をどのように使う場合でも、A と B は同じ型 (両方とも行列または両方ともベクトル) でなければいけません。そうでなければ、Equal(..) は false を返します。

Equal(A, B) 関数は、A と B が同じ型で、同じ dimension を持ち、成分毎に等しい data を持つとき true を返します。特に、 A と B がベクトルならば、これらは同じ向きも持たなければなりません。

compare='entries' はデフォルトの比較方法なので、Equal(A, B) と Equal(A, B, compare='entries') は同じことです。

行列に対して、Equal(A, B, compare='structure') 関数は A と B が同じ dimension, datatype, shape, storage, attributes, order を持てば true を返します。

ベクトルに対して、Equal(A, B, compare='structure') 関数は、A と B が同じ dimension, datatype, shape, storage, attributes, orientation を持てば true を返します。

compare='structure' の方法は比較の際に行列やベクトルの成分の値は考慮されません。

Equal(A, B, compare='all') 関数は compare='entries' と compare='structure' の論理上の AND と同等のものです。

この関数は LinearAlgebra パッケージの一部ですから、コマンド with(LinearAlgebra) を実行した後にのみ Equal(..) の形で使うことができます。ただし、長い形の名前 LinearAlgebra[Equal](..) を使えばいつでもアクセスすることができます。

with(LinearAlgebra):
R := Vector[row]([1/2,3/2,-1/5,3/5],datatype=rational);

F := Vector[row]([0.5,1.5,-0.2,0.6],datatype=sfloat);

Equal(R,F);

Equal(R,F,compare=all);

S := <<2,0>|<0,2>>;

Equal(S, ScalarMatrix(2,2), compare=structure);

Equal(S, ScalarMatrix(2,2), compare=entries);