RunDialog コマンド要素は、実行中の maplet 内で定義されたダイアログを表示します。別の maplet 内で定義されたダイアログを表示するためには、Display 関数を使用して下さい。

Window 要素と ダイアログ要素 は本質的に異なるため、RunDialog と RunWindow の各コマンド要素は、それぞれ別のものです。ダイアログは、事前に定義された構造を持っています。maplet の製作者は、ダイアログに関してオプションの指定を行うことはできますが、要素の追加を行うことはできません。これに対して、ウィンドウは、事前に定義された構造を持っていません。maplet の製作者は、要素とオプションを用いて、その構造を指定します。ウィンドウとダイアログは、その挙動でも異なります。例えば、ウィンドウは最小化することが可能です。

Maplets パッケージでのオプション指定を簡単にするために、等式を用いることなしにあるオプションと内容を設定することが可能です。次の表では、(左側の列に) 要素、記号、および型、そして (右側の列に) 型がデフォルトで割り当てられると入力を行う、対応するオプションまたは内容を一覧表示します。

RunDialog 要素は、他の要素を含むことができません。

RunDialog 要素は、Maplet 要素の中に含めることが可能です; 要素に対する onapprove, oncancel, onchange, onclick, ondecline, onstartup の各オプションで用いる等式内に含めることも可能です; あるいは、等式なしに onchange または onclick オプションで受け付ける要素内のパラメータとして、Action 要素内に重ねて含めることも可能です。

次の表に、RunDialog 要素のオプションの、制御および使用法について記述します。

I 列の x は、(要素の定義を行う) 呼び出し手順で指定される、初期化が可能なオプションを示す。

R 列の x は、呼び出し手順で必要となるオプションを示す。

G 列の x は、オプションが Get ツールを用いて取得できる、すなわち読み込み可能であることを示す。

S 列の x は、 SetOption 要素あるいは Set ツールを用いて設定される、書き出し可能なオプションを示す。

opts 引数は、maplet のオプションを設定する、1 つまたは複数の以下の等式を含みます。

dialog = ダイアログ要素の参照(name または string )

実行するダイアログについての参照。

with(Maplets[Elements]):
maplet := Maplet(
   Window([
      [TextField['TF1']()],
      [
         Button("Differentiate with respect to x", Evaluate('TF1' = 'diff(TF1, x)')),
         Button("Help", RunDialog('MD1')),
         Button("Exit", Shutdown(['TF1']))
      ]
   ]),
   MessageDialog['MD1']("See ?diff for help with the differentiation command")
):
Maplets[Display](maplet);

with(Maplets[Elements]):
maplet1 := Maplet(
   Window([
      [TextField['TF1']()],
      [
         Button("Differentiate with respect to x", Evaluate('TF1' = 'diff(TF1, x)')),
         Button("Help", Evaluate(function = 'Maplets[Display](maplet2)')),
         Button("Exit", Shutdown(['TF1']))
      ]
   ])
):
maplet2 := Maplet(
   MessageDialog("See ?diff for help with the differentiation command")
):
Maplets[Display](maplet1);