以下の表では、MapleSim Model コンポーネントのオプションの制御および用途について説明します。

G 列の x は、そのオプションが読み取り可能、すなわち、DocumentTools[GetProperty] ツールを使用して取得可能であることを示します。

S 列の x は、そのオプションが書き込み可能、すなわち、DocumentTools[SetProperty] ツールを使用して設定可能であることを示します。

activecomponent 

MapleSim Model コンポーネントに現在表示中のサブシステムまたはモデリングコンポーネントの名前を取得します。サブシステムまたはモデリングコンポーネントを MapleSim Model コンポーネントに表示するには、ナビゲーションコントロールを使用して、表示したいサブシステムまたはモデリングコンポーネントを参照します。

components 

モデルの全階層レベルにおけるコンポーネントおよびサブシステム (サブシステム内のコンポーネントも含む) のリストを取得します。

parameters  

モデルの全階層レベルにおけるパラメータ (サブシステム内のコンポーネントのパラメータも含む) のリストを取得します。

simopts  

MapleSim インターフェースに設定されてモデルの一部として保存された、シミュレーションのオプションのリストを取得します。シミュレーションのオプションについて詳しくは、 MapleSim[RunSimulation] を参照してください。

system  

モデル全体に関連付けられたパラメータ値、モデリングコンポーネント、接続ポート、プローブ、および接続ラインを表示する Maple レコードを取得します。出力内容は Modelica のソースコード (または同等のソースコード) で表示されます。

#content  

モデリングコンポーネントまたはサブシステムに関連付けられたパラメータ値、モデリングコンポーネント、接続ポート、プローブ、接続ライン、その他の情報を表示する Maple レコードを取得します。出力内容は Modelica のソースコード (または同等のソースコード) で表示されます。このオプションの形式は <name>#content となります。ここで <name> は、内容を表示したいモデリングコンポーネントまたはサブシステムの名前を表します。

#parameters  

サブシステムまたはコンポーネントに存在するパラメータ名のリストを取得します。このオプションの形式は <name>#parameters となります。ここで <name>  は、パラメータ名を表示したいモデリングコンポーネントまたはサブシステムの名前を表します。

#type  

サブシステムまたはコンポーネントに関する以下の情報を表示する Maple レコードを取得します。

class - サブシステムまたはコンポーネントに関連付けられたサブシステム定義またはコンポーネント定義の名前。

instance - 共有サブシステムまたは共有コンポーネントの名前。サブシステムの複数のコピーをモデルに追加した場合、それぞれの共有サブシステムには、そのサブシステム定義名とは区別された名前が付与されます。例えば、DC Motor というサブシステムを作成した場合、クラス名は DC Motor となり、そのサブシステムの各コピーは DC Motor 1、DC Motor 2 等になることが考えられます。

isconnector - コンポーネントがコネクタであるかどうかを示すブール値。

isprotected - モデルの最上位からコンポーネントにアクセス可能かどうかを指定するブール値。

このオプションの形式は <name>#type となります。ここで <name> は、type の情報を表示したいモデリングコンポーネントまたはサブシステムの名前を表します。

#value  

モデルに存在するパラメータの値を取得または設定します。このオプションの形式は <name>#value となります。ここで <name> は、パラメータ値を取得または設定したいモデリングコンポーネントまたはサブシステムの名前を表します。

新規の Maple ワークシートを開きます。

Components パレットで、以下のボタンをクリックして MapleSim Model コンポーネントを挿入します。

MapleSim Model コンポーネントを右クリック (Macintosh の場合は Control キーを押しながらクリック) し、Component Properties を選択します。

Select... をクリックします。

<Maple_install_directory>/toolbox/MapleSim/data/examples ディレクトリ (<Maple_install_directory> は Maple がインストールされているディレクトリ) を参照し、FrictionlessSlidingTable.msim の例を開きます。

Simulation Properties ダイアログボックスで、OK をクリックします。当該モデルが MapleSim Model コンポーネントに開かれます。

MapleSim Model コンポーネント下の Maple プロンプトで、with(DocumentTools) と入力して DocumentTools パッケージをロードします。

モデル内のコンポーネントおよびサブシステムのリストを取得するために、GetProperty("Simulation0", "components") と入力します。モデル内にあるすべてのコンポーネントのリストが表示されます。なお、サブシステム内のコンポーネントの名前は <subsystem_name>::<component_name> という形式になります (例えば、DC Motor サブシステム内の EMF コンポーネントの名前は DCMotor::EMF2 です)。

I3 という最上位 Inertia コンポーネントのパラメータのリストを取得するために、GetProperty("Simulation0", "I3#parameters") と入力します。

w_start パラメータの値を 5 に変更するために、SetProperty("Simulation0", "I3#w_start", 5) と入力します。

変更内容を確認するために、GetProperty("Simulation0", "I3#w_start") と入力します。w_start パラメータに割り当てた値がワークシートに表示されます。